2010年10月6日水曜日

Panel Design

新築のクリニック内に設置するパネル3枚の寸法図が
設計事務所から届きました。
大きさが確定したので、正式なデザインに取り掛かりました。
毎日、いろんな図を頭の中で何度も何度も書き直して、
車の運転中に思いついたものを助手席のスケッチブックに
書き留めて・・・。
クリニックが建てられる場所の環境や、施主の趣味等、
ぐるぐると何日も考えて・・・。
3つの図案を提出します。ここが一番苦しいけれど、楽しくもある作業。
図案と使用ガラスの色が決まれば、後は工程通りの作業です。
出来上がって設置された時を想像しながら、光の透過具合、毎日目にする施主様、
見る患者さんの気持ちなどなど・・・。
いろんな要素が絡んでくるのですが、最終的には施主の方の判断です。

一昨日、福岡でリフォーム時にパネルを3枚設置された方から、
嬉しいメールが届きました。
ご近所に内科医の先生がご夫婦で転居して来られたらしく、
自宅に招待し、ステンドグラスの話をしてくれたのだそうです。
設置した後もずっと、そうやっていろんな方に話をして、紹介してくださる
なんて、本当に嬉しいことです。
とにかくデザインにこだわりの有る方だったので、図案とガラスを決めるまでに
随分と時間をかけたのを覚えています。

9年前、バイクに乗って走っていた時に、「あれ?何の店?」と思って、
道沿いの工房に突然飛び込んだのがステンドグラスとの出会いでした。
長崎の教会にある宗教色の強いステンドグラスと違い、日常の生活の中に使える
ものとしてのステンドグラス。 
そこに並んだランプや小さな小物、アクセサリー・・・・。とっても衝撃的でした。

その時から趣味ではなく、いつか必ず仕事にしたいと思って通い始めたのですが、
なにせ材料が高額なもの。なので、月々ちょっとづつ決めた額の範囲内で始めました。
教えて下さった先生も建築やステンドグラス・彫金・銅クラフトを教えてらっしゃったので、
設計から、ランプのベース、看板の枠までも全て自作される方でした。
通常、教室では生徒さんが同じように教室を開けるようになるのを懸念して、
趣味の範囲までしか教えてくれない所が多いようですが、先生は惜しみなく
丁寧に指導してくれたものです。
銅クラフトは本格的に習っておきたかったと今も後悔していますが、そういうものの流れを
傍で見ながら勉強出来たのは、とても良い経験になったと思います。
いろんな事をかじっては辞める繰り返しだった私が、一生続けて行きたいと思えたのは
そんな良い先生に出会えたからこそ・・・。

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